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SST普及協会 第23回学術集会in札幌

SST普及協会 第23回学術集会in札幌

ご挨拶greeting

大会長 上野武治


ご 挨 拶

SST普及協会 第23回学術集会

大会長 上野 武治  

晩秋の北海道で開催される第23SST学術集会に参加にされる皆様に、大会実行委員会を代表して心から御礼申し上げ、ご挨拶させていただきます。

本学術集会では「すべての人の尊厳を支えるSST」をテーマにしています。これは2009年、この地で開催した第14回集会のテーマ「権利回復とSST」以後の今日的課題を表しています。当時、国連総会での障害者権利条約の採択(2006年)を受けて、障害当事者が障害者自立支援法への違憲訴訟を全国で展開し、新たに誕生した民主党政権は内閣府障害者制度改革推進会議に過半数の当事者委員を参画させるなど、わが国の障害者リハビリテーション史上画期的な事態が進行中でした。こうした状況の下、SSTが有する障害者の権利回復への役割を改めて確認するために「権利回復とSST」のテーマにしたものです。

その後、わが国では障害者基本法の改正(2011年)と障害者権利条約の批准(2014年)を経て、20164月には障害者差別解消法が施行され、SSTが普及・発展する条件が大きく整いました。しかし、同年7月、神奈川県の障害者施設では「障害者は不幸をもたらす存在」と考える元職員が入所者19名を殺害、20数名を負傷させるという戦後最悪の事件を起こしました。加害者の優性思想の問題はもちろんですが、より重大なことは事件被害者が障害を持つことを理由に匿名にされ、彼らが生きてきた証は社会的に葬られ、尊厳が傷つけられた状態は今なお続いていることです。こうした深刻な差別の現実を前に、リハビリテーションが回復すべき対象には「尊厳」もぜひ加えられなければならないと考えました。さらに、今年に入って旧優生保護法(1948-1996年)下で障害者・病者に強制された不妊手術による人権侵害の実態が明らかにされ、手術をされた方々の「尊厳の回復」が大きな政治社会問題に浮上していることも本集会テーマとの関連で注目されます。

SSTは精神に障害を持つ人たちをはじめ、社会生活の上で様々な困難を抱える方々の自己対処能力を高め、自立を支援する方法として様々な領域で用いられています。そして、その底流にはSSTを必要とする方々の尊厳を支える思想があるはずです。

本学術集会が「対象者すべての尊厳を支えるSST」の理念のもと、SSTの役割や意味を再確認し、明日の活動への学びの場になることを期待しています。

また、本テーマを考える参考に、1日目の懇親会ではアイヌ古式舞踏(重要無形民俗文化財・ユネスコ世界無形文化遺産)が披露されます。アイヌ民族にとって「明治150年」とは北海道旧土人保護法(1899 -1997年)の下、土地や生活手段、言葉や文化が奪われ、差別と偏見、貧困に苦しんだ期間を意味します。皆様には本舞踏を通してアイヌ民族の尊厳回復に至る苦闘の歴史を感じていただければ幸いです。


北海道支部事務局

医療法人社団楽優会 
札幌なかまの杜クリニック
担当:村上 三浦


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